「もうっ!部室内でラブラブすんの禁止!!」 「げっ、、エージ先輩っ」 偶然桃先輩と抱き合っていた現場を押さえられたのは、これで何度目だろうか。 最初は赤い顔で、すぐ現場を後にしていた菊丸先輩が、だいぶもう免疫がついたのか、 今ではもう怒鳴る始末。 「おまえら〜もう何度目だよっ」 頬を膨らます菊丸先輩に苦笑いの桃先輩。そして眉をひそめる俺。 なんだよ、イイトコだったのに。 桃先輩はなかったことにしたいかのように、俺のことを押し返してくる。 なんだよ、桃先輩から抱きしめてきたくせに。 「エージ先輩、抑えて抑えて・・」 「桃も!部活中なのにセンパイの役割果たしてない〜〜!」 「嫉妬丸出し・・」 「なにぃい!」 つぶやいた俺の一言に菊丸先輩は敏感に反応する。 俺は菊丸先輩をキッとにらんだまま、隠れるように桃先輩の腰に抱きついた。 「羨ましいからっていちいち怒らないでくれます?」 「お、おい越前っ」 「俺たちだって忙しいんすから」 見せ付けるように、ぐいっと伸び上がって桃先輩の唇を奪い去る。 ぺろっと唇をなめて、にやりと菊丸先輩を見やると、 顔を赤くした菊丸先輩が、「大石に言ってやる〜〜!!」と言いながら、走り去っていった。 「フン、まだまだだね」 「越前・・っ おまえってやつは・・」 「なに?」 「・・マジ最高」 「でしょ」 くつくつと笑ってる桃先輩につられて俺も笑いだした。 さみしかった背中はまたすぐに桃先輩に抱かれ、 俺たちは再び唇を重ねた。 俺たちの邪魔したら許さないよ?By リョーマ |