「えちぜ〜ん ハラ減った〜」

「…少しは遠慮したら?」


テニスして ゲームして お菓子食べて くだらない話して

いつのまにか12時過ぎ 俺もそろそろおなかすいてきた

名前を連呼しながら すそを引っ張られる


「あーもう 伸びるから」

「しょーがねぇだろ ハラ減ったんだから」

「じゃあ カップラーメンでいいっすか?」

「うわっ 悲しいっ」


泣きマネまでされて ため息ついて

わかってねぇなぁ と言いながら俺の髪をぐしゃぐしゃにする


「やめてってば」

「こうゆう場合は 俺なんか作りましょうか? っだろ〜vv」

「はぁ?桃先輩料理できるんだから 自分でやれば?」

「あ〜〜〜もう!!全然わかってねぇ〜〜」







 俺に作ってほしいことくらい

 わかってるけどさ…







「なんか作れるもんねーの?」

「…………ひとつだけ」

「なになに!」









「…たまごやき//」









からかわれるかと思って下を向いて言ったら いきなり抱きしめられた

その勢いで 後ろに倒れそうになった

ったく バカ力…


「越前のたまごやき食いたいv」

「…別にいいけど 期待しないでよね」

「期待するだろ〜」


昨日母さんが作ってたのを 偶然見てただけで よく覚えてないけど

たまご焼くだけだから たぶんできる …と思う


「んじゃ 台所行こうぜ♪」


そう言って 俺の背中を押す


「だめ!」

「なんでだよ?」

「桃先輩はここで待機」

「なんだよ 越前の料理してる姿 見れねーじゃん!」

「見なくていいよ」

「いーじゃん 見るくらいさぁ」

「…作らないよ?」


その一言で 桃先輩はすんなり床に座った

 まだまだだね

そして 部屋に桃先輩を置いて台所へ向かった。


















「おまたせ」

「おっ 待ってました!」




作るのに そんなに時間はかからなかった

だって焼くだけだし



ドアを開けて おぼんをテーブルの上に乗せる

できたてアツアツのたまごやきと

隣には 足りないだろうと思って お湯を注いだカップラーメンが二つ


「うまそうじゃん!」

「カップラーメンが?」

「ばぁか」




コゲは 下のほうに隠したからね




「なんか 華やかだなー♪」

「まぁ いつもはカップラーメンだけだからね」


って言っても たまごやきがあるだけだけど

それでも桃先輩は うれしそうに笑う

そして はしをとって 一口


「んまいv」


笑顔でそういわれて 少し安心

俺も一口



ん……



「………甘」

「そうか?俺 甘いの好きだぜ」

「…………」

「どした?」

「…悔しい」

「ん なんで?」

「そーやって フォローされんの」

「別にフォローなんてしてねぇよ」

「してる だって桃先輩のハンバーグの方が おいしいもん…」

「当ったり前だろ 俺はプロだぜ〜?」

「だから たまごやきも桃先輩が作ったほうが おいしいじゃん」

「それじゃあ 意味ねーの」

「ふーん」


残りのたまごやきも食べ終えて 満腹でもないのに 満足そうに俺に笑いかける

そんなにうれしそうにされたら




俺までうれしいじゃん…




「越前…」

「なに」

「ありがとな…」


別に…ってごまかそうとしたら 顔を引き寄せられて キスされた

何回も キスをされて 目を閉じて キスに応えて…

少し離されて 目があったと思ったら 正面から抱きしめられ  またキス


 甘い 甘い ほんのりたまご味


しばらくして ゆっくり唇を離して 薄目を開けて 顔を見上げる

「…ねぇ 今度は桃先輩が俺に作ってよ」

「ん いいぜ」

「じゃあ ロールキャベツと シチューと グラタンと あと…」

「おいおい…」

「プロなんでしょ?」


苦笑いしてる顔に 笑い返す




たのしみにしてるよ 桃先輩の手料理

もし とびっきり おいしかったら

そしたら 俺もまた作ってあげるよ







こんどは






おいしい おいしい  めだまやきv











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□は、恥ずかしい
 王子が乙女だ!乙女過ぎました。
 てかもう バカップル大好き!
 桃リョはチューしてなきゃ 桃リョじゃない!(言い切る)


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